【ゼルダの伝説 完全版】40年の歴史と全時系列を徹底解説!史上最高の傑作はどれだ?
勇者リンクが見渡す、広大なハイラルの大地
「『ゼルダの伝説』って、どれから始めたらいいの?」
「時系列が複雑でよくわからない…」
「結局、シリーズで一番面白いのはどの作品?」
1986年の誕生から約40年。世代を超えて世界中の人々を魅了し続ける任天堂の金字塔、『ゼルダの伝説』シリーズ。それは単なるゲームの枠を超え、私たちに冒険の喜びと謎を解くひらめきを与えてくれる、現代の神話と言っても過言ではありません。
しかし、その長い歴史ゆえに、どこから手をつければ良いのか迷ってしまう方も多いはず。
この記事では、そんなあなたのために、『ゼルダの伝説』という壮大な物語の全てを、歴史、主要作品、複雑な時系列、そして人気の秘密という4つの側面から、どこよりも詳しく、そして分かりやすく徹底解説します!
この記事を読み終える頃には、あなたもハイラルの歴史を知り尽くした賢者の一人。そして、あなただけの「最高のゼルダ」を見つける旅に出たくなること間違いなしです。
伝説の鋳造:『ゼルダの伝説』40年の歩み

『ゼルダの伝説』の歴史は、ゲームというメディアの進化の歴史そのものです。常に時代の最先端を走り、時には自らが築いた「常識」さえも打ち破ってきました。その革新の歴史を、時代を彩った名作たちと共に振り返ってみましょう。
8ビットの冒険の夜明け (1986–1987年)


スコアを競うのが当たり前だった1986年、初代『ゼルダの伝説』は生まれました。広大な世界を自由に「探索」し、プレイヤー自身が冒険の道筋を見つけ出すゲームデザインは、当時の常識を覆す革命的なものでした。続く『リンクの冒険』では横スクロールアクションに挑戦するなど、シリーズは初期からその実験精神をいかんなく発揮していました。
“ゼルダの当たり前”が完成した2D黄金時代 (1991–1998年)



スーパーファミコンで発売された『神々のトライフォース』は、シリーズのフォーマットを確立した傑作です。マスターソードの登場、光と闇の二つの世界、緻密に設計されたダンジョンなど、多くの人が「ゼルダらしい」と感じる要素の多くは、この作品で完成されました。また、ゲームボーイの『夢をみる島』では、切なくも美しい物語を描き、シリーズが深いストーリーテリングの可能性を秘めていることを証明しました。
ゲーム史を塗り替えた3次元への大飛躍 (1998–2002年)




1998年、『時のオカリナ』は3Dゲームの歴史を永遠に変えました。敵を常に視界に捉える「Z注目システム」は、その後の3Dアクションゲームの標準となり、広大な3D空間での冒険を誰もが楽しめるものにしたのです。その2年後に発売された『ムジュラの仮面』は、「3日間で世界が滅ぶ」という衝撃的な設定とダークな世界観で、今なおカルト的な人気を誇ります。
続く『風のタクト』では、アニメのような「トゥーンレンダリング」表現を採用。発売当時は賛否両論を巻き起こしましたが、その時代を超越したアートスタイルと、大海原を冒険する純粋な楽しさは、現在では高く評価されています。
伝統と革新の狭間で (2006–2011年)


『風のタクト』の反響を受け、『トワイライトプリンセス』では『時のオカリナ』のようなリアルでダークな路線へ回帰。より大人びた世界観と壮大な物語で、多くのファンを魅了しました。

一方、Wiiで発売された『スカイウォードソード』は、Wiiモーションプラスを駆使し、剣を振る感覚を直感的に体験できる革新的な作品でしたが、その一本道のゲームデザインは、開発者自身に「ゼルダの当たり前」を見直すきっかけを与えました。
“当たり前”を壊したオープンエアー革命 (2017年–現在)


そして2017年、シリーズは史上最大の自己変革を遂げます。「ゼルダのアタリマエを見直す」という哲学のもと、『ブレス オブ ザ ワイルド』が誕生しました。決められた順路を攻略する従来のスタイルを完全に撤廃し、物理演算に基づいた広大なオープンワールドを、プレイヤーが絶対的な自由をもって冒険できるこの作品は、世界中のゲーム業界に衝撃を与えました。
息をのむほど美しい『ブレス オブ ザ ワイルド』の世界


その革命は2023年の『ティアーズ オブ ザ キングダム』でさらなる高みへ。空と地下にまで広がった世界で、プレイヤーの創造力を刺激する「ウルトラハンド」などの新能力は、もはや「謎を解く」ゲームから「解法を創造する」ゲームへとシリーズを昇華させたのです。
このように、『ゼルダの伝説』の歴史は、大胆な挑戦(アクション)と、市場やファンの声に応える形(リアクション)の繰り返しでした。この絶え間ない対話こそが、シリーズが40年近くも第一線で輝き続ける理由なのです。
ハイラルの英雄譚:シリーズを彩る傑作たち
長い歴史の中には、特にシリーズの方向性を決定づけた金字塔と呼ぶべき作品が存在します。ここでは、絶対にプレイしておきたい主要作品のあらすじと、その功績を簡潔にご紹介します。
- ゼルダの伝説 (1986)

- あらすじ: 勇者リンクが、ハイラルに散らばったトライフォースのかけらを集め、大魔王ガノンからゼルダ姫を救い出す冒険。
- 功績: 「探索」する楽しさをゲームの核に据え、アクションアドベンチャーのジャンルを確立した原点。
- ゼルダの伝説 神々のトライフォース (1991)

- あらすじ: 光と闇の二つの世界を行き来し、マスターソードを手に七人の賢者を救い出しガノンに挑む。
- 功績: マスターソードやフックショットなど、後のシリーズの定番アイテムやシステムを数多く導入した「2Dゼルダの完成形」
- ゼルダの伝説 時のオカリナ (1998)

あらすじ: 時のオカリナを使い、子供と大人の二つの時代を行き来して、魔盗賊ガノンドロフの野望を打ち砕く。
功績: 3Dアクションの操作性を革命した「Z注目システム」を搭載。映画的な演出と壮大な物語で**「3Dゲームの金字塔」として今なお語り継がれる。
- ゼルダの伝説 ムジュラの仮面 (2000)

あらすじ: 3日後に月が落下し滅びる異世界タルミナで、同じ3日間を繰り返しながら終末に立ち向かう。
功績: シリーズ屈指のダークで哲学的なテーマ性。NPCたちがリアルタイムで生活する緻密な世界観と、切ない物語が魅力のカルト的名作。
- ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド (2017)

あらすじ: 100年の眠りから覚めた記憶喪失のリンクが、滅びたハイラル王国を舞台に、厄災ガノンを討つための自由な旅に出る。
功績: シリーズの伝統を打ち破り、オープンワールドの概念を再定義した革命作。圧倒的な自由度と、プレイヤーのひらめきが攻略に繋がるゲームデザインが特徴。
- ゼルダの伝説 ティアーズ オブ ザ キングダム (2023)

あらすじ: 厄災後のハイラルに再び訪れた危機。空と地下に広がった世界を舞台に、謎の右腕の力を使って魔王ガノンドロフに立ち向かう。
功績: 前作の自由度をさらに拡張。「ウルトラハンド」によるクラフト要素は、プレイヤーの創造性を極限まで解放し、自分だけの冒険を可能にした。
絡み合う運命:複雑すぎる?公式タイムラインをスッキリ解説!
「ゼルダの時系列って、作品の発売順じゃないの?」…実は違うんです。一見すると複雑怪奇な公式タイムラインも、ある一つの作品を基点に考えれば、驚くほどスッキリと理解できます。
その基点こそ、『時のオカリナ』です。この物語の結末によって、ハイラルの歴史はなんと3つのパラレルワールドに分岐してしまうのです。
創世と全ての始まり
- スカイウォードソード: 時系列で最も古い物語。勇者リンク、女神の血を引くゼルダ、そして全ての悪の根源となるガノンの因縁は、この作品から始まりました。
分岐点:『時のオカリナ』
リンクがガノンドロフと戦った結果、歴史は以下の3つに分かれます。
- 勇者敗北ルート:もしもリンクが負けていたら…
- 概要: リンクが敗北し、ガノンがトライフォースを掌握。後に賢者たちがガノンを封印した(封印戦争)という、最も悲劇的な歴史。
- 主な作品: 『神々のトライフォース』、初代『ゼルダの伝説』、『リンクの冒険』など、クラシックな2D作品の多くがここに属します。最新作『知恵のかりもの』もこのルートです。
- 子供時代ルート:リンクが元の時代に戻った歴史
- 概要: ガノンを倒したリンクが子供時代に戻り、未来の悲劇を未然に防いだ歴史。
- 主な作品: 『時のオカリナ』の直接の続編である『ムジュラの仮面』や、影の世界との戦いを描くダークな作風の『トワイライトプリンセス』がこの流れを汲みます。
- 大人時代ルート:勇者が去ってしまった未来の歴史
- 概要: ガノンは封印されたものの、勇者(リンク)は子供時代に帰還し、不在となってしまった未来。数百年後、ガノンが復活した際、神々はハイラル王国ごと海に沈めるという苦渋の決断を下します。
- 主な作品: 広大な大海原が舞台の『風のタクト』や、その続編である『夢幻の砂時計』などがこの歴史に連なります。
そして、遥か未来へ…
では、『ブレス オブ ザ ワイルド』と『ティアーズ オブ ザ キングダム』はどこに?
答えは「3つの分岐した歴史の、遥か1万年以上未来」です。公式はどのルートの未来かを意図的に明言していません。これは、過去の複雑な設定から開発チームを解放し、新しい物語を自由に創造するための「ソフトリブート」とも言えるでしょう。
ハイラル公式時系列 簡易図
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▼
【時の分岐点:時のオカリナ】
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┌─────────────┴─────────────┐
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▼ ▼
【勇者勝利】 【勇者敗北ルート】
│ │
│ ├─ 神々のトライフォース
├───────────┐ │
│ │ ├─ 初代ゼルダの伝説 など
▼ ▼ │
【子供時代ルート】 【大人時代ルート】
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├─ ムジュラの仮面 ├─ 風のタクト
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└─ トワイライトプリンセス └─ 夢幻の砂時計 など
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└───────────┬───────────┘
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▼ (遥か未来)
│
【厄災の時代】
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├─ ブレス オブ ザ ワイルド
└─ ティアーズ オブ ザ キングダム
データで見るゼルダ伝説:史上最高の傑作はどれだ?
「結局、どのゼルダが一番すごいの?」という疑問に、「売上」「批評家レビュー」「ファン人気」という3つの視点から迫ります。
① 売上No.1:『ブレス オブ ザ ワイルド』
作品名 | 全世界累計販売本数(約) |
---|---|
ブレス オブ ザ ワイルド | 3,474万本 |
ティアーズ オブ ザ キングダム | 2,193万本 |
時のオカリナ | 1,404万本 |
商業的に見れば、『ブレス オブ ザ ワイルド』が圧倒的な王者です。これは、Nintendo Switchというハードの世界的な大ヒットと、ゲーム自体の革命的な面白さが完璧に噛み合った結果と言えるでしょう。
② 批評家評価No.1:『時のオカリナ』
作品名 | メタスコア (100点満点) |
---|---|
時のオカリナ | 99点 |
ブレス オブ ザ ワイルド | 97点 |
ティアーズ オブ ザ キングダム | 96点 |
風のタクト | 96点 |
トワイライトプリンセス | 96点 |
海外のレビュー集積サイト「メタスコア」において、99点という驚異的な評価を叩き出したのが『時のオカリナ』です。これは単なる高評価ではなく、3Dゲームの設計図を創造し、完璧に実行したという歴史的な達成度を物語っています。
③ ファン人気:新旧王者の一騎打ち!
ファン投票では、近年圧倒的な強さを見せる『ブレス オブ ザ ワイルド』と、根強い人気を誇る『時のオカリナ』が常にトップを争います。さらに、独特の世界観を持つ『ムジュラの仮面』や『トワイライトプリンセス』なども熱狂的な支持層を持ち、常に上位にランクインします。
これは、伝統的な謎解きゼルダを愛するファンと、新しい自由なゼルダを愛するファンの両方が存在することを示しており、シリーズの奥深さを物語っています。
結論:「最高のゼルダ」は一つじゃない
データを分析すると、見えてくる答えは一つです。
- 商業的な影響力で選ぶなら、『ブレス オブ ザ ワイルド』。
- ゲーム史における完成度で選ぶなら、『時のオカリナ』。
- ファンの心に響く思い出は、人それぞれ。
あなたにとっての「最高のゼルダ」は、どの作品でしょうか?
結論:永遠に色褪せない冒険のトライフォース
『ゼルдаの伝説』がなぜこれほどまでに長く愛され続けるのか。その答えは、シリーズの象徴であるトライフォースに隠されています。
- ▲ 勇気 (Courage): 常に自己変革を恐れず、自らが築いた「常識」さえも打ち破る創造的な大胆さ。
- ▲ 知恵 (Wisdom): プレイヤーを夢中にさせる、緻密に設計された謎と広大な世界のデザイン。
- ▲ 力 (Power): 世代を超え、世界中の人々の心に深く刻まれる、不滅の影響力。
この三つの力が完璧なバランスで調和する限り、『ゼルダの伝説』はこれからも私たちを新たな冒険へと誘い、忘れられない体験を与えてくれるはずです。
この記事を読んで気になった作品があれば、ぜひ手に取ってみてください。ハイラルの大地が、新たな勇者であるあなたを待っています。